前園さんインタビューを含む前半に続いて、後半です。
「自分がサッカーを始めた地元で、自分のできることで、何か貢献できたらな、という思いがありました」と、ご自身の出身地、薩摩川内市での前園真聖杯のきっかけを語る前園さん。実行委員のひとりとして、大会の準備に奔走された恩師の諏訪さんは「自分の名前を掲げて、というのは本人はあまり好きじゃないんだよ。だけど地元だから、ということもあり全面的にOKしてくれたんです」と語ります。
今大会では薩摩川内市内のチームはもとより、鹿児島県内外、熊本や福岡からも参加があり、参加総数は42チーム。6つのブロックに分かれて予選を行い、順位パートごとに決定戦を行います。
前園さん「自分も子どもの時、練習より試合が楽しかったし、外に出ていろんなチームと対戦して、子どもたちが楽しんでくれればいいかな、と」「鹿児島はサッカーの文化が根付いてると思います、僕のころよりもチーム数は増えていますし。そのなかで、みんながプロになれるわけではもちろんないですが、いま一生懸命頑張っているサッカーをもっと好きになって、その経験は必ず将来、自分の支えになってくれると思うのでね」
「この大会も僕の力だけでは無理で、まわりの方の協力があってできること。僕もいろんな方にたくさん迷惑をかけたりとか、ありましたから。皆さんに恩返しできればな、という思いでやっています」
子どもたちの試合に加え、耳の聞こえない聴覚障がいのある人のサッカー「デフサッカー」のデモンストレーションや、ZONOチーム対選抜チームのエキシビションマッチなど多彩な内容で盛り上げます。サッカーを通して、いろんな地域や背景のある子どもたちが、自然に交流できる場となっています。
2日間の熱戦を終えた表彰式。
MVP選手、優秀選手は、スペインサッカー留学特待生として、短期留学に参加できるそう。前園さん自身、海外経験がステップアップのきっかけとなり、視野をひろげ、経験を重ねることができたといいます。「世界を知ることの大切さを実感しているので、地元の子どもたちにも是非、若いうちに知って欲しいですね。海外に出ると、自分が出てくるんです」
「この緑いっぱいの豊かな自然に囲まれた贅沢なグラウンドでサッカーができること。この環境を当たり前と思わず、家族やまわりの人に感謝しながら、これからもサッカーを頑張っていってください」と挨拶。大会を支えた関係者へのお礼とともに、子どもたちにエールを送り、2日間の大会を締めくくりました。
花束贈呈。可愛らしい、なでしこたちから。
これを機に、第2回、5回、10回…と、大会が続いていくことを期待し、地元から参加の輪、支援の輪をひろげていければ…と思う素敵な大会でした。
みなさん、おつかれさまでした!
ご協力:小林壽之氏、齊藤寛明氏(ZONOサッカースクール)、中島正為氏(ドリームカップ事務局)
諏訪敏治氏、益満茂樹氏(鹿児島県サッカー協会)