五ッ星マイスターの逸品。薩摩川内のおいしいお米

秋も深まり、薩摩川内市郊外の田園には稲刈り後の風景がひろがります。新米が出そろう実りの季節。地元薩摩川内市のおいしいお米をご紹介します。

薩摩川内市樋脇町市比野。美人の湯として知られる温泉郷・市比野で、創業80年を超える老舗の原田米店。現在、お店を切り盛りするのは3代目原田匠さん。匠さんは、なんと鹿児島県に2人しかいない、五ツ星お米マイスター。お米のことを知り尽くした、正に「お米の匠」なんです。

原田米店に続々と入荷する新米。厳しい目で品質チェック。

鹿児島でコメどころというと伊佐地域など思い浮かべますが、実は薩摩川内市もおいしいお米がとれる地域なのだそう。「北薩地域、川内川流域は、冷たい湧き水が豊富で収穫時期に霧が多く、一日のなかでの寒暖差が大きいことから、おいしいお米ができるんです」と原田さん。川内名物の深い霧は、お米もおいしくしてくれるんですね!

薩摩川内市入来の水田。冷たい山水が注ぎ込む田んぼで、緑の稲がすくすく育ちます。

改めて、お米のおいしい炊き方をマイスターからアドバイス。「まず、お米にふれさせるお水の温度が大切です。洗う時、浸水させる時、そして炊き上げる時のお水は冷たければ冷たいほど良いです!」「冷たい水を使うことで、お米の粒がはっきりとたち、粘りのなかにも粒感がはっきりと感じられる、おいしいごはんになります」「そして、できれば軟水、ミネラル分の少ない水を使うと、おいしくなります。市比野は超軟水でも有名ですから、市比野のお水はご飯を炊くのにも適していますよ」

そして、お米(ごはん)にも、味わいの流行があり、最近のトレンドは「お米の粒感、しゃっきりとした食感」が求められているのだそう。この味わいを薩摩川内市産のお米をブレンドすることで実現したのが、原田米店オリジナル「わざヒカリ」。根強い人気を誇る「ヒノヒカリ」に、ちょっと珍しい品種「にこまる」を合わせることで味わいがぐっとグレードアップ。うま味の強いヒノヒカリに、味濃いめ、香りの良いにこまるが、互いの特徴をうまく引き立たせる組み合わせ、と語る原田さん。

原田米店オリジナル「わざヒカリ」本店ほか、JR川内駅「駅市」でもお土産用お米として取り扱い中

MBC南日本放送の情報番組「かごしま4」にて、「わざヒカリ」ご紹介しました。

米粒が立ち、つやつやと輝く炊きあがり

ご飯のよそい方も、おいしいご飯のために大切なこと。しゃもじで優しくすくいあげ、器によそう時にはしゃもじを「返さず、引き抜く」と、ご飯の粒を壊さずにおいしく頂くことができます。こうして炊き上げ、よそったご飯は、しゃっきりと粒感があり、みずみずしく、甘み、うまみがひろがります。

原田米店では、お米のオリジナルブレンドやおいしい玄米など、新しい提案をしています。お店のウェブサイトをご覧ください。2018年11月下旬には、台湾のデパートで開催される「新米フェア」に出展予定。「薩摩川内をはじめ、鹿児島のおいしいお米を、台湾の人たちにも伝えたいです」と意気込む原田さん。お米のおいしさ、まだまだひろがっていきそうですね。毎日の食事の基本となるお米。地元発のおいしいお米をぜひ、ご賞味ください。

原田米店
ウェブサイト:http://www.kometen.shop/