「芋酎会」酒庵 朋×村尾酒造(1) 芋酎会の趣旨と、村尾酒造・四代目氏郷真吾さんのインタビューを紹介。氏郷さんを交えて開催された会の様子をお届けする。
「気鋭の蔵を応援したい」と会を主催する安藤朋光さん
「新年度、お酒を囲む機会も多いと思います。楽しく飲み、楽しく語りましょう!」と挨拶。
乾杯~♪
前肴3種
新筍と角煮、マグロのカルパッチョ
村尾酒造は麦焼酎も造っていた!これぞ幻の「むんのら」と「薩摩茶屋」
氏郷さんを囲んで、川内の焼酎について古くから知るベテランたちがその歴史を語り始める。入手困難な「村尾」にくらべ、比較的手に入りやすい「薩摩茶屋」。実は「薩摩茶屋」のほうが歴史は古い。創業は明治35年の村尾酒造、「薩摩茶屋」をさかのぼると、2代目・昭和の戦前は「勝利」の名で販売。戦後「キング」と名を変え、「薩摩茶屋」となったのは先代3代目のとき。蔵のある薩摩川内市陽成町は薩摩街道が通る。茶屋でにぎわっていた往時をしのび、名付けられたのが「薩摩茶屋」なのだ。一方の「村尾」はといえば、実は平成に入ってからの銘柄。平成2年のデビュー後、瞬く間にスター街道を駆けあがった銘柄だったのだ。
参加者が持参したタラの芽を天ぷらに。卵ののったご飯は…
店いち押しの黒さつま鶏スープ鍋。たっぷりの野菜、黒豚を頂いたあと、先ほどの卵入りご飯を投入して、卵スープ飯の完成。おいしいスープを最後まで余すところなく頂く。
春の味覚と芋焼酎を満喫!
ほんのり甘く、ふわふわの特製つけあげ。芋焼酎との相性はやはりベスト。
何度かのブームを経て、造りも飲み手も多様化している焼酎の現在。鹿児島だけでも114蔵を数え、銘柄の数は数百種以上になるだろう。時代の要請に応じたチャレンジをしながら、変わらぬ焼酎造りを守り続ける蔵は薩摩川内市にも数多く存在する。銘酒を味わい、造り手の思いを直接伺った貴重な機会に、改めて、ひとつの瓶を分け合ってきた先人の焼酎文化に敬意の念を覚えた芋酎会であった。
村尾酒造
鹿児島県薩摩川内市陽成町8393
0996-30-0706
酒庵 朋
鹿児島県薩摩川内市神田町5-5 2F
050-3467-9762