薩摩川内市祁答院町。薩摩川内市中心地から、山あいの緑に名残の桜を眺めながら車を走らせること40分。祁答院・黒木の小さな街を通り過ぎた先に矢立農村公園「せせらぎの里」はあります。開園は平成12年3月。もともとは棚田だった地形を活かし、山の清水が園内を流れる癒しの里はシーズン中、多くの家族連れなどでにぎわいます。
緑に包まれた公園内には、バーベキューができる設備が整っており、使用料1000円(炭2キロ付)で利用できます。この春、すべて竹でできたバーベキュー小屋が新たに完成。2018年秋に赴任した地域おこし協力隊・下村大樹さんを中心に、地域の皆さんで創り上げたものです。管理組合の会合のあと、テスト利用を兼ねてバーベキューを行いました。
地域おこし協力隊の下村さん。完成した竹製バーベキュー小屋にて。壁には黒木公認キャラクター「クロちゃん」。
竹小屋造りに協力した木本さん(左)「ものづくりとカラオケが大好き」。下村さん(中央)、農業を営む永野さん(右)はこの日収穫したいちごを差し入れ。
牧田さん(左)、湯田さん(中央)、内山さん(右)も園の管理に携わっています。皆さん40年以上、この地に暮らしてきました。「ここは夏も2～3度は涼しいね。来た人は、ほっとする、と言ってくれます。お金もかからず一日遊べると好評ですよ」
公園内をご紹介します。駐車場には案内板があります。
石垣をたどると、管理棟につきます。
管理組合の会合も青空の下で。
5月下旬～6月には蛍が飛び交う。
雨天でも安心の屋根付きバーベキュー設備です。
「せせらぎの里」の名のとおり、園内には水車が回り、水の流れる音が心地よく耳に届きます。
「交流広場」の水場にはクレソンが自生しています。サラダ、炒めもの、ポタージュなどに。バーベキューで焼いたお肉に、摘みたてのクレソンを添えて、なんていう贅沢なことも可能です!
この公園のお楽しみのひとつがニジマス釣り。園内で養殖した鹿児島県産のニジマスを、釣り堀に放流。小さなお子さまから大人まで釣りを楽しめます。釣竿は100円でレンタルでき、釣った魚は一匹200円で買い取りです。バーベキューの材料が足りなくなったら、自分たちで釣って現地調達するのも楽しいでしょう。新鮮なニジマスは骨もきれいに取れ、子どもたちもパクパクと完食するそう。
黒木のふるさとの味。厚揚げと筍の煮込み。黒木食堂のお弁当。
黒木で採れた筍を焼き、特製の玉みそを付けて。
祁答院黒木地区の地域おこし協力隊、鈴木祐佳さんとご主人で牛飼いの鈴木理夫さん。祐佳さんの母方が薩摩川内市西方だった縁もあり、東京よりご家族で薩摩川内市に移住してきました。FMさつませんだいに出演し、活動の様子や移住の経緯、イベントのPR活動も。祁答院～さつま町の盛り上げに一役買おうと精力的に活動中です。
地域の皆さんがコツコツと愛着を込めて手をかけている矢立農村公園。地のものを活かした竹製バーベキュー小屋から、この日の料理に至るまで、顔の見える手作りの良さがあふれていました。連休やお花見・夏休みなどのハイシーズンは人手を増やして対応しています。のどかな田園風景のなか、のんびりリラックスできる矢立農村公園。バーベキューの食材やお弁当を手に、ぜひ訪れてみてください。
矢立農村公園「せせらぎの里」
〒895-1504 鹿児島県薩摩川内市祁答院町黒木2193
0996-55-1665
入園料無料、定休日:毎週月曜日(連休中は開園)
・釣竿+エサ代100円 (釣り上げた魚は持ち帰りです。)
・ニジマスウロコと内臓処理1匹200円
・バーベキューセット(炭2kgつき)1000円
