この夏、鹿児島をはじめ南九州四県を中心に開催される高校生スポーツの夏の祭典、南部九州高校総体。薩摩川内市は男女バスケットボール競技のメイン開催地です。全国から強豪校が集う地元開催の大会に3連覇で23回目の出場を決めた川内高校男子バスケットボール部。県予選を振り返り、キャプテン川畑颯太郎選手と、U20日本代表に選出された野口侑真選手のインタビューをお届けします。
3連覇達成!ゆるぎない戦いぶりで鹿児島代表1位の座を勝ち取った。
学年応援となった最終日。鹿児島県立体育館は満席に!
ともに2勝どうしで迎えた最終戦。昨年に続き鹿児島工業との戦いとなった。
チームを率いて27年目の名将、田中俊一監督。選手たちを信頼し、じっと戦況を見守る。
第1Qで23-10とスタートダッシュに成功した川内高校が、42-23と引き離して前半を終える。後半、野口選手が一時負傷退場し、鹿児島工業の反撃に勢いがつくものの、キャプテン川畑選手が「焦りや不安はなく、落ち着いて対応できた」と話すとおり、川内高校が終始ゲームをコントロール。67-54でゲームセットとなった。
スタンドと勝利の喜びを分かち合う。全員で勝ち取った優勝です!
得点王に野口選手(6番)、ベスト5に野口選手、川畑選手(32番)、優秀選手に山田響生選手(19番)、馬場千尋選手(9番)が選ばれました。
準優勝の鹿児島工業は鹿児島2位でインターハイに出場します。川内高校との試合のたびに、いい勝負を繰り広げる素晴らしいチームです。
「勝って当たり前と言われるチームで、結果を出す難しさ。そのなかで選手たちはよくやってくれました」と振り返った田中監督。チーム全体への細やかな気配り、目配りが選手一人ひとりを成長させ、層の厚いチームづくりへとつながっています。
川内高校は2回戦から登場。初戦は7月29日(月)13時20分試合開始!ホームのサンアリーナせんだいで、成立学園(東京)対北陸学院(石川)の勝者と戦います。地元の大声援で、後押ししましょう!応援よろしくお願いします!
◇FMさつませんだいではインターハイバスケットボール競技の期間中、試合速報、会場周辺の情報など、地元メディアならではの情報を毎日お届けします。FM放送87.1MHzのほか、スマートフォンアプリ「エフエム++」で全国からお聴き頂けます。
川畑颯太郎キャプテン インタビュー
-チームの現在
「スタメンに入れ替わりがあったり、メンバー争い、チーム内の競争も激しい。いい雰囲気で練習できているので、この調子で練習を続けていきたい」
-インターハイの組み合わせを見て
「強いチームの多いパートだなとは思ったが、どの相手も強いので、どことやっても一緒かなと。東山とか(2回戦勝てば対戦の可能性)そこまで勝ち切れたらいい。どのチームも留学生がいるので、負けないように頑張りたい」
-キャプテンとしてのぞむインハイ
「1月の新人戦、自分がキャプテンになって(3年生が抜けて)初めての大会で勝てなくて結果を残せなかったので、キャプテンとしてチームを勝たせられるように、声を出したり、チームをまとめたりして、勝てるチームのキャプテンになりたいと思ってやってきている。結果にこだわって、勝ちにいきたい」
-個人としての目標
「(野口)侑真だけに点数を頼るのではなく、自分も積極的に点を取りにいく。侑真だけじゃないんだというところを見せたい」
-開会式では選手宣誓の大役を担う
「たくさんの人が来ると聞いているので、緊張しないように、かまずに、早口にならないように、頑張ります(笑)」
-田中監督へ
「川内高校に誘ってくださって、ここでバスケットができるのも田中さんのおかげ。その恩返しを結果で返せるように、頑張りたい」
-試合を見に来る皆さんへ
「せっかく鹿児島でインターハイがあるので、たくさんの人が見に来てくださると思う。緊張する部分もあるが、普段と違った雰囲気で、みんなが見に来るなかでいいプレーをして、試合に勝てるように、頑張ります」
野口侑真選手 インタビュー
-黒星から始まったシーズン
「1月に負けてから、チームみんなで気持ちの部分で修正をした。県予選、絶対自分たちは勝たないといけないんだと再確認して、練習や一つひとつの試合にのぞんでいったので、最後勝てたと思う」
-個人としてはずっと好調を維持しているように見える
「波があると思われるような選手にはなりたくないので、平均していいパフォーマンスができるようになってきているかなと思う」
-野口くんがいることで、川内高校が注目されることについて
「”川内の野口”と思われるのは好きじゃなくて、川内高校全員で勝つ、というイメージをみんなに浸透させるのが、チームの目標のひとつでもあった。それが今、少しずつ定着してきているかなという手ごたえはあります」
-インターハイ県予選の感想
「四県対抗予選で勝って、もう負けないな、と。チームがひとつになって、そこから崩れることはないかな、と思っていたので、順調に勝てて良かったです」
-ナイスゲームだった延岡学園戦(四県対抗大会)、福大大濠戦(九州大会)
「そろそろ九州の上位のチームを倒しに行こう!と監督からもあったので、みんなの意識も高くて、自分たちが負けても失うものはないと、ぶつかりにいって、勝ちにいこうとした。いい試合はできたと思うが、最後もうちょっと、気がゆるんだのか逆転されて負けてしまった」
「大濠戦は、延岡学園戦と同様の気持ちでのぞみ、競ることができたがやはり、後半に離されて負ける、という。両試合の結果から、後半の入りが、ひとつチームの課題として見えた」
-大濠戦はゲームハイの25点を挙げた
「足首をケガしてすぐの試合で少し不安もあったが、いろんな人がケアして、サポートしてくれて支障なくできた。ミドルシュートもそんなに悪くなく、課題はディフェンスかな、という感じでした」
-U20代表合宿に参加して
「高校生(高3)から12人選ばれて、顔見知りも多かった。大学生の選手は優しくて、プレーもやりやすかったですし、自分が特に劣っているということもなく、しっかり自分のプレーができました。フレッシュマン(大学1年生選抜)との練習試合も全部勝ちました。ま、チームに大学2年生がいたので(笑)」
-これから代表に残っていくために
「ひとつ合宿で言われたのが、決定力。ディフェンスを抜いていく速さだったり、体の使い方というのは代表でも認められたので、最後のところ。シュートを少しこぼしたり、リバウンドも球際を触っているけど取れない、というのが少しあったので、ここをしっかりやっていけば、ひとつずつカテゴリを上がっていけるかなという自信、手ごたえをつかめました」
-自分の強みをどうアピールする
「2番,3番ポジションでやらせてもらって、アウトサイドのいざという時の一対一、代表ではやみくもに一対一をやるスタイルではなく、しっかり流れをつくって、スペースで一対一をするという感じなので、監督から求められていることをしっかりやっていければ、代表に残っていけるんじゃないかなと思います」
-インターハイ初戦(2回戦)に向けて
「どこも能力が高いチームなので、どの相手にもディフェンスを一番頑張って、そこで流れをつかんでオフェンスに持っていく。そうすればセットオフェンス、速攻、できると思うし、自分たちの流れに持ちこみたい」
-応援に来てくださる方に
「自分が生まれ育った川内でもあるので、今まで関わった人たちがたくさん応援に来てくれると思う。気負うわけではないが、自分のプレーを見て、成長したな、とか、見ていて楽しいなと思ってもらえるように、『地に足つけて』そういうプレーをしていきたい」
-田中監督へ
「小学校くらいの時から、川内高校に、と声をかけてもらっていたので、いろんな高校の話もあったけれども「川内高校」というのは頭に入っていた。田中さんにはすごく恩がありますし、ここに来て日本代表合宿にも呼ばれるようになったのは、田中さんのお陰でもあると思っている。何で恩返しするかといったら、地元のインターハイで、田中さんを胴上げ、、までいかなくても歴代最高のBEST4までいって、喜ばせられたら、と思います」
-注目するプレーヤーは?
「自分のポジションでいったら、横地聖真くん(福大大濠高校)。自分より身長が少し高いくらいなんですが、スピードというよりは力強さでリングの下まで切り込んでいって、決定力のある選手だと思うので、ライバル意識はもっています」
-インターハイでのライバルは?
「誰が、というのはあまり考えてなくて、当たった相手、戦う相手を一人ひとり、戦って勝つ、という気持ちです」
Go for it! Red Vulcans!