暖かい秋の一日となった11月下旬、かごしまブランドきんかん「いりき」の鋏入れ式が、東郷町藤川・前田義昭さんのきんかんハウスにて行われました。
前田さんは今年82歳、きんかんの栽培歴は25年以上というベテランです。今年も甘くて大粒のきんかんがたくさん実をつけました。
JA北さつま果樹部会川内きんかん専門部会のみなさん、県・市の農政関係者、都市圏の青果市場の方々、約60名が参加。はじめに神事が執り行われました。
続いて参列者・来賓のあいさつ、テープカットがありました。今年は梅雨明けが遅れたことによる夏場の降水量の多さから一転、秋以降には降水量が少ないなど、きんかんの栽培者にとっては気をもむ天候だったようです。幸い台風の直撃などはなく、無事に収穫の時を迎えられたことに感謝の意を述べられていました。
薩摩川内市のハウスきんかんは、昭和58年に栽培が始まり、川内きんかん専門部会では57名でハウス面積11ヘクタール分の栽培を行っているそうです。平成16年度より「かごしまブランド産地」に認定され、ブランドきんかん「いりき」として売り出されています。この日は東郷、入来の生産者さんが顔を揃えて収穫を祝いました。
前田さん自慢のきんかんを収穫。「糖度20度を超える甘くておいしい、立派なきんかんです」と笑顔。
品種は寧波。そのなかでも味の良い系統を選んで育ててきたそう。
手入れしやすいように低めに剪定をしています。ハウス内は陽ざしもたっぷり。
きんかんの色つや、葉の緑の濃さも良好です!
収穫したてのきんかんを丸かじり。「完熟きんかんを是非そのまま生で味わって欲しいですね」「焼酎のアテにも最高ですよ」
市農政課の三島さん、入来のきんかん生産者豊田さん。手に取ると、きんかんの実の大きさがわかりますね!
市農政課の折小野さん。「東郷地区では23軒の生産者さんがきんかん栽培をしています。ここ数年、きんかんは安定した売り上げをキープしていますよ」とにっこり。
かごしまブランドとして出荷される薩摩川内のきんかん。糖度が高くビタミンCたっぷり、風邪の予防に効果的など、おいしさに加えて健康志向にもマッチするフルーツです。出荷時期は12月から3月。生産者の皆さんが手をかけ愛情を注いで育てた旬のきんかんが、まもなく薩摩川内市内の直売所やスーパーなどにも並びます。産地ならではのフレッシュな果実をぜひお楽しみください。
きんかんハウスそばのつわぶき。東郷の道みちで、里の秋を満喫しました。