早起きして出かけよう「森のあさいち」

薩摩川内市街地から車で約20分。川と緑に包まれた素敵な場所で毎月、小さな朝市が開かれています。その名も「森のあさいち」。5月のあさいちはゴールデンウイーク中ということで、いつもより少しスケールアップして開催されました。

薩摩川内市久住町のオーガニックカフェ「ル・ペパン」を中心に森のあさいちは開かれています。国道267号を東郷方面に進み、右手にある一本橋を渡ると着きます。川ひとつ越えるだけで、まるで別世界が広がるようです。

色とりどりの季節の花が咲いて。

さっそく朝のブランチを楽しむ姿がありました。

南九州市川辺町「有香園」の有薗久美子さん・良紀さん

有香園は川辺町の「神殿(こうどん)」と呼ばれる地域で農薬や化学肥料を使わずに、お米とスペルト小麦を育てています。この日は、神殿米をベースにつくった玄米ジェラートと良紀さんのご両親が栽培している野菜を販売。

試作を重ねて完成した玄米ジェラートは試食用も含めて完売御礼!配合に工夫を凝らし、穀物のつぶつぶ感、玄米の風味とポン菓子のような素朴な甘さ、三拍子そろったジェラートが出来ました。

お話を聞いていて、気になったのが久美子さんのアクセサリー。「もしかして…もみ殻ですか」「そうなんです!」と満面の笑み。聞けば、久美子さんが東京から鹿児島に来たのも「お米が縁」でした。東京で栄養士をしていた久美子さん、全国各地の有機栽培のお米を味わうなかで、ビビッときたのが神殿米だったそう。「いろんなおいしさがあるなかで、神殿米は私に合う甘さ、おいしさでした」と語る久美子さん。「どんな人が作っているんだろう」と興味が湧いて生産者に連絡を取り、出会ったのが良紀さんだったのです!

2020年5月から鹿児島に暮らし、良紀さんと共にお米づくり等に取り組んでいる久美子さん。「おかげさまで、人の縁に恵まれて楽しくできています」。薩摩川内市の観光案内所で自転車をレンタルして市役所や保健所をまわった時もあったのだそう。お米に導かれて鹿児島に来た久美子さんと良紀さんご夫妻の活躍、これからも楽しみです。

続いてやって来たのがこちら「Rest」。他にはないマッサージのようですよ。

お客さんの首から背中にかけて、木槌で軽く叩いてほぐします。コンコンコンと、心地よい音があたりに響きます。緑あふれる雰囲気にぴったり。森のあさいちでは毎回、このようなリラクゼーションやヨガのレッスンなども開催しています。

小さなお子さまも一緒に。多くのご家族連れでにぎわいました。

手づくり楽器で遊ぼう

お客さんも飛び入りして即席ライブ

阿久根から参加の「ヒナリ」。吉原理香さん(左)と桑野弘美さん(右)は友人同士。「本当はもう一人いるんです。弘美のひ、直美のな、理香のり、で”ヒナリ”なんです」と、由来を教えてくれました。(東)直美さんと理香さんは姉妹、直美さんと弘美さんは愛媛の大学で知り合った仲。お二人をつないだ直美さんは現在、仕事で小宝島にいらっしゃるそうです。

「しばらくは二人で頑張ります」と、おいしい自家製ドリンクを出してくれました。焼き菓子や珈琲も販売しています。

阿久根から参加の「うみまちテーブル」。この日は阿久根の落合ぶどう園の摘果ぶどうを使った「ぶどうカレー」を提供。

阿久根に移住し、地域おこし協力隊として活動してきた木原里奈さん。現在、お弁当のお店「うみまちテーブル」の開業準備中です。今までも道の駅阿久根や拠り所きてん、にてお弁当や焼き菓子など販売し、そのたびに好評を集めていました。ぶどうの甘酸っぱさとスパイスの溶け込んだカレーは、カシューナッツを炊き込んだライスとマッチして、とても美味しかったです。

木原さん(左)と落合ぶどう園の落合里砂さん(右)

カレーにトッピングした花は春菊の花。「この花も食べられるのよ。食べてみて」と花びらをちぎって、お客さまにすすめる里砂さん。想像以上にしっかり春菊の味がしました。こんな体験ができるのも、森のあさいちならでは。落合ぶどう園からはぶどうのゼリーやジャムを出品。無農薬栽培でつくる落合さんの野菜、ぶどう。とても貴重なものです。

落合さんイチオシの出水の海苔も販売。「この海苔を作っているご家族が大好きなんです」と、力説する里砂さん。発酵食Labの塩田さんも加わり、海苔談義に花が咲きました。

塩田亜耶子さん主宰、甑島を拠点に活動する「発酵食Lab(ラボ)」。お味噌、梅干し、キムチ、甘酒と地元の食材を活かした発酵食がずらりと並びます。ひよこ豆や黒豆など、お味噌にはちょっと珍しい豆を使って、鹿児島ならではの麦みそにしています。

日曜の朝、思い思いに寛ぐ皆さん

ル・ペパン特製「おむすび弁当」。発酵食Labのmisoチャウダーとぴったり。

自然の甘み、甘酒スムージーでひとやすみ。

4月にSSプラザせんだいで「ダンスと音楽の春の夕べ」を開催された橋口さんも楽しまれていました。皆さんとお話しながら、公演の感想など集まっていた様子でした。

”薩摩川内市の森に気持ちいいヒトモノコトが集まる小さなマルシェ”

「森のあさいち」は毎月第一日曜日、8:30~12:00開催。噂を聞いて鹿児島市や阿久根、出水、水俣からもお客様が訪れます。日曜の朝、少し早起きして緑の森へ。素晴らしい日曜日が待っています。

詳細は…

ル・ペパン Instagram

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