時代を映す。山田小学校跡の新たな学び舎。

薩摩川内市東郷、山田地区。山あいの集落に包まれるように小さな学校跡があります。2017年3月にその歴史を閉じた山田小学校は2018年10月、外国人技能実習生研修施設「ベーシックトレーニングセンターヤマダ」として新たな一歩を踏み出しました。

「シンチャオ!こんにちは」研修中のベトナム人女性たち。

近年、海外からの訪日旅行客に加え、日本に滞在しサービス業等に従事する外国人労働者が増加しています。コンビニエンスストアや飲食店等で、その姿を目にすることは九州でも珍しくなくなってきました。また、外国人技能実習生として、地方の農園や工場に勤務する外国人も増えています。「ベーシックトレーニングセンターヤマダ」は、これから外国人技能実習生として日本企業で勤務するにあたり、必要な日本語能力、文化や生活習慣を学ぶための施設です。取材時(2019年5月)、ベトナムから31名の皆さんが研修中でした。元気な彼らに交じり、授業とランチタイムの様子をのぞいてきました。

テーマは「浴衣」。その背景となる日本のお盆や夏祭りについて学びます。

つづいて、浴衣の着方を先生が説明。

部屋を移動して、着付け開始。浴衣を前に笑顔がこぼれます♪

見よう見まねで着付けにチャレンジ!

結び帯は先生がお手伝い。

浴衣の着付けができたら、撮影開始。学校はWi-Fi完備、さっそく友達や家族に送ったり、SNSにアップしていました!

女性陣、よくお似合いです!

女性用でしたが、男性も体験。素敵ですよ!交代で着た浴衣をきちんとたたんでしまうところまで実習し、レッスン終了。

廊下には、日本語とベトナム語で書かれた教材が掲示されています。

日本の歌は大切なコミュニケーションツール。

こんな注意書きも。ベトナム語(左)と中国語(右)。イラストで分かりますか?

ランチタイム♪昼食は皆さん、主に自炊されているのだそう。

元・理科室がダイニングキッチンに。メニューは鶏手羽先とじゃがいものスープや、青菜炒めなど。ヘルシーな感じです。

鶏レバーとキャベツの炒めもの、ねぎ入りオムレツの準備中。

手際よく調理していきます。

おかずがいっぱい。ご飯といただきます♪ 鶏肉のピリ辛炒めには、レモングラスが入っていてベトナム料理を感じました。皆さん、とっても料理上手で、どれも美味しかったです!男の子の学生がりんごをむいて出してくれました。ベトナムでは料理をして客人をもてなすのは、男性の役割だそうですよ。

片付け、掃除もしっかりと。

部屋割りの班ごとに、食材など管理していました。

ゴミの分別など、日本の生活習慣を身に付けます。

たけのこを薄くスライスし、さっと湯がいて酢漬けに。ベトナムではよく食べるそうです。

午後の授業が始まります。8時~16時まで、45分授業の7時限制。

日本語の文章を聴き取り、質問に答える練習や、ベトナムの観光名所を日本語で伝える練習など。挙がっていたのは「ハロン湾」や「バナヒルズ」。ご存知ですか。

現在の研修生の皆さん、多くは高校卒業後の10代後半~20代前半とのこと。

ベトナム北部・ハノイ周辺の出身者が多いそうです。

明るい笑顔が素敵ですね♪

ベーシックトレーニングセンターヤマダの先生方です。通訳として常駐しているタムさん(写真右から二番目)はベトナム出身。現在は薩摩川内市に在住しています。案内して頂いた前村友袈さん(写真右)は「地域の皆さんには研修生を温かく受け入れて頂き、ありがたいです。学校前にある郵便局では、生徒たちがいつもお世話になっています。生徒たちは散歩が好きで、付近をよく歩きます。地域の皆さんが声をかけてくださるようで、私たち以上に接して頂く機会もあるかと思います。お気づきの点などありましたら、教えてください。そして今後ともよろしくお願いいたします」と、感謝の気持ちを述べられました。

今後、薩摩川内市の女性グループによる料理教室など予定されており、地域との交流も生まれていきそうです。時代に連れ、地方もまた変化していく。新たな学び舎には、これから日本で学び、働き、暮らしていく彼らの元気な笑顔がありました。