川内のおいしい!をデリバリー。Sen Deli Eats センデリイーツ

お店のあの味が自宅に届く。料理のデリバリーは「出前」として古くからあるサービスですが、スマートフォンの普及により、さらに便利に細やかに進化しています。都市圏を中心に発展してきた新たなサービスをローカルでもやろう!と2020年春、川内青年会議所のメンバーを中心に立ち上げたサービスがSen Deli Eats(センデリイーツ)です。センダイのデリバリーを食べて楽しむ「センデリイーツ」。立ち上げの経緯と関わる人々の思いをうかがいました。

コワーキングスペースの一角がセンデリイーツの「司令塔」

センデリイーツは、24時間ウェブで注文受け付け可能。スマートフォンのフォーマットは独自に開発したものです。旧川内市エリア中心に配達しています。(ランチ配達11:30~13:30、ディナー配達17:00~21:00、水曜日定休)。料理を提供する飲食店の加盟店は9店舗、配達スタッフが13名。サービスの登録利用者は7000人に達し、毎日増えているそうです。(2021年4月)

システムエンジニアの上水樽洋平さん

2020年春、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、外出制限や時短営業の影響を最も受けたのが飲食店でした。テイクアウトに力を入れるなど、頑張っている飲食店を応援しようと立ち上がったのがセンデリイーツです。「とにかく早く始めないと、その間に飲食店さんが潰れてしまう、というのが動機としてありました。最初はアナログでもいい、注文を受けて、料理を作ってもらって、届ける。その仕組みを作れたらと、手探りしながらサービスをスタートしました」と語る上水樽さん。お客様の声を取り入れながら、飲食店さんと二人三脚で、少しずつ改善を重ねて、現在に至ります。

「週末を中心に注文は多いです。飲食店さん、配達スタッフと協力して、なるべく温かいものを温かいうちに、お届けできれば」と、話すそばから注文が入るのがアラーム音でわかります。さっそく、手配した料理の配達に同行させて頂きました。

営業・配達スタッフの神田勝司さん

「サービスを始めて感じるのは、需要がとてもある、ということです」と話す神田さん。週末や雨の日などは特に注文が増えるそうで、週末の配達は、ひとり14,5件になる時も。一軒ずつ、地図アプリで何度も確認しながらお客様の手元に確実に届ける、丁寧な仕事ぶりが印象に残りました。

肴場かっちゃんファイヤー

飲食店にとってもセンデリイーツ参加は大きなチャレンジです。店舗への客足は少しずつ戻っているものの、大人数での会食や歓送迎会ができない状況は変わりません。リーズナブルなメニューで若者層を中心に人気を集めている肴場かっちゃんファイヤーも、売り上げ減少に直面しながら、何か新しいことに挑戦しようと加盟しました。

代表の西野大輝さん

「最初はお店に来られなくなった常連さんから、『かっちゃんファイヤー、センデリイーツで食べられないの?あったら注文するよ』と教えてもらったのがきっかけでした」と西野さん。実際に参加してみると「いろんな学びがあります。センデリのお客さんから頂く率直な感想がとても参考になりますし、お店のメニューやサービスに反映した部分もあります。自分たちもお店で直接接客できない分、手紙を添えたり、センデリイーツ専用のメニューを新たに考えたりと、チャレンジしています」。スタッフの考える力が磨かれたと想定以上の成果を挙げてくれました。「以前のように外に飲みに行けるようになったら、センデリで美味しかったから、かっちゃんファイヤー、行ってみようか。となれば嬉しいですね。大変な状況は続きますが、自分たちにできることは何でもやりたいです」と前向きな西野さんでした。

自宅にお届け!

さて、そろそろ夕飯時です。お店で完成した料理を受け取り、お届け先へと向かいます。夕方の交通渋滞も計算に入れて、早めに移動。お客様在宅の確認が取れ、無事に届けることができました。支払いもキャッシュレスが選べるなど進化しています。

センデリイーツで一家だんらん

利用者に聞きました。「1,2週間にいっぺんくらいの割合で頼んでるかな。共働きで平日はどうしてもあわただしい、奥さんも大変だから、週末は家族そろってゆっくり、という時に利用しています。事前に注文さえしておけば、その時間に届く。とても便利で満足しています」と笑顔でした。お子さんも一緒に出てきて、センデリイーツが届くのを楽しみにしている様子で「何で持ってきたの?自転車、車?」とたずねていました。

もう一軒のお宅では、ご主人の晩酌用に焼き鳥セットを注文されていました。「今日で利用するのは3回目です。期待すること、そうですね、加盟店も増えると聞いているので、楽しみにしています」とのことでした。

食べたい人と飲食店をつなぐセンデリイーツ。ローカルだからこそできる、きめ細やかなサービス。作る人やお店の人の顔が見える、食べる人の笑顔がうかがえる。困難な状況のなか、新たなテクノロジーと古き良き人情で、センデリイーツは今日も「川内のおいしい」を届けます。

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