夏も近づく八十八夜~♪ 唱歌「茶摘み」に歌われる八十八夜とは、立春から数えて八十八日目、5月2日ごろを指します。この日に摘むお茶は上等とされ、飲むと長生きするといわれています。薩摩川内市でも新茶シーズンの幕開け。令和元年、10連休でにぎわう5月1日、薩摩川内市東郷にお茶の専門店「茶寮ささの」が新たにオープン。「新」づくしのこの春、特別な新茶を味わいに訪問しました。
モダンな和の空間で頂く挽きたての抹茶。摘みたての茶葉は産地ならでは。
薩摩川内市、東郷町南瀬(のうぜ)。「茶寮ささの」は東郷でお茶づくりに取り組む「笹野製茶」による直営店です。製茶工場がすぐ隣にあり、駐車場に車を止めて降り立つと、茶葉を焙煎する香ばしく清々しい香りが。生産と提供の近さを実感します。
開店祝いの花が並びます。店名のしなやかな書は、お店の雰囲気にぴったり。
春~初夏の訪れを新茶に感じられる豊かさ。
鮮やかな緑と甘みを楽しむ深蒸し茶。
有機栽培の抹茶。気軽に点てて楽しむ方も増えています。笹野製茶の抹茶はきめが細かく、お菓子づくりに使うときれいに発色すると評判です。
緑茶、紅茶、桑茶と、化粧箱入り贈答用品が新たにお目見え。
パッケージには笹野製茶の茶園風景を。産地からテーブルへと届けます。
新規開店、連休中とあって、お店は連日大勢の訪問客でにぎわいました。
「茶寮ささの」オーナー、笹野千津子さん(右奥)。「お茶一杯の幸せのために」と、心を込めます。
店内にはカウンター6席、テーブル6席、和室丸テーブル7席。外にも4席あり、ゆったりと寛げます。
茶室の客用入り口「躙り口(にじりぐち)」
普段は丸テーブルが置かれている和室は、本格的な茶室利用も可能。
頂いた抹茶は、すっきりとまろやかで、心身ともに浄化されるような心地がしました。
この日いらしていたフランスからの旅行客、アルノー・マターさん。雑貨バイヤーの松山芽衣子さんと共に千津子さんの案内で茶園、工場、カフェと巡り、「産地を実際に見ることができてとても嬉しい」と、感激したご様子でした。
緑茶、抹茶を「パリにいる日本人の友達、日本好きフランス人へのお土産に」
これからの季節、グリーンアイスティーもおすすめ。お店の一押し「自家製抹茶の葛餅」とともに。
すてきな茶器がずらり。器もぜひ愉しんでください。
「お茶の専門家として、リーフ茶の魅力や、これからのお茶の楽しみ方を提案したい。もっと身近にお茶を楽しめる場をつくりたい」という思いを込めた「茶寮ささの」。これまでも「きゃんぱく」プログラムなどで活躍されてきたように、お花のプロフェッショナルでもある笹野千津子さん。このすてきな空間で、お茶やお花のワークショップも今後、開催していく予定とのこと。薩摩川内市東郷から日本へ、世界へ。お茶文化の発信地として、存在感を放つ場所になりそうです。
茶寮ささの
営業時間:9時~17時(カフェは10時~ラストオーダー16時)
定休日:日曜日・祝日
薩摩川内市東郷町南瀬606-7
0996-42-4950
ウェブサイト:http://sasanotea.jp/