川から始まるまちづくり「SOKO KAKAKA」2

薩摩川内のまちをゆったりと流れる川内川。市のシンボルであり、市民のオアシスとも呼べる川内川で「ここから始まるまちづくり」を目指す拠点「SOKO KAKAKA」(ソーコカカカ)が、2021年2月、プレオープンを迎えました。初回となった週末市「WEEKEND COMMUNE」(ウィークエンドコミューン)の様子をお伝えします。SOKO KAKAKA 実現までの背景もご紹介。

ボート倉庫(艇庫)の内装を活かしたSOKO KAKAKA。明るく開放的な雰囲気です。

地元薩摩川内市から「のせ菓楽」パティシエの小城さん。この日は和菓子職人として練り切りの実演を行いました。

練り切りとは和菓子のひとつ。白あんをベースに砂糖や山芋の粉などを加え、色をつけて細工をほどこしたもの。お茶の席などではおなじみの上生菓子をもっと身近に知って欲しいと出店されました。この繊細なばらも食べられる和菓子なんですよ~。

いこもちやかるかんなど、鹿児島・川内で親しまれている伝統的な郷土菓子を簡単につくれるブレンド粉が登場。この日はこちらのブレンド粉を購入の方に、練り切りをひとつプレゼントという趣旨でした。古くからあるものを大切に、そして新しいかたちで未来へつなげる。小城製粉・のせ菓楽の思いが伝わってきます。

地元の可愛小学校の男の子とお母さま。アマビエの練り切りをゲット。

SOKO KAKAKA立ち上げ人の田尾さんと、のせ菓楽の小城さん。2021年1月にFMさつませんだい「リバーフロントラジオ」(毎月第3金曜日17時~放送中)にて共演。その時に今回の練り切り実演の構想が出ていました。さっそくの有言実行、さすがです!

さつま町からは「小山農園」の小山さん。旬の野菜、もみ殻の状態でお米も持ってきてくれました。さつま町の意欲的な若手農家さんのとりまとめ役をしている小山さん。川内青年会議所のOBでもあり「まちを人を元気に」という取り組みに一貫して関わってこられました。

旧レガッタハウスから、SOKO KAKAKAとなるまで。その道のりは今も進行形で続いています。市の設備であるレガッタハウスを借り受け、用途変更の法的手続きやトイレ・シャワー設備の改修など、必要な資金をどう集めるか?という大きなチャレンジがありました。そこで「河川敷に賑わいを!薩摩川内市でかわ・まち・ひとをつなぐ拠点をつくりたい!」とクラウドファンディングを実施。リバーフロントマルシェを中心に生まれたつながり、薩摩川内市内外の出店者や参加者がその趣旨に賛同し、みごと目標金額を達成しました。先述の小山農園・小山さんも大きく貢献してくださったそうです。

リバーフロントラジオではゲストを「水先案内人」とお呼びして「川内川とまち」にまつわる話をうかがっています。太平橋通り商店街の顔役として、そして映画愛好家として長年、まちづくりに関わっている神崎侯至さん。

MC田尾と同世代、Iターンで鹿児島・川内で働く株式会社エコミットの濱津綾乃さん。川内への客観的な視点と愛情を合わせ持つ人ならではの言葉がありました。また番組コーナー「Welcome 薩摩川内」では、とっておきの濱津プラン(市内いいとこめぐり)を披露してくれました。

2020年12月には、まだ手つかずの旧レガッタハウスから生放送を行いました。この回では、株式会社sotokoto ソトコトオンライン編集長の北野 博俊さんを水先案内人にお迎えして「公園」をテーマに語り合いました。

薩摩川内市出身の北野さん。SOKO KAKAKAについて、このように期待を寄せています。「今、各地に観光案内所ではなく、関係案内所が増えてきている。 そこに行けばその地域のいいところだけではなく、その先の地域の方々と出会える場所だ。 ついに川内にもそういった場所ができるのはとてもうれしく、また帰るきっかけが増えた。このプロジェクトが成功すること、応援しています!」

SOKO KAKAKA主催の田尾友輔さん

リバーフロントマルシェを開催するなかで「この賑わいを一過性のものではなく、川内川にいつも人が集い、楽しむ風景が日常のものとなるように」と願って始まったSOKO KAKAKA。リバーフロントラジオやSNSでその思いを伝えながら、思いを共有する人々と協働してここまできました。「僕ひとりでは無理です。いろんな人が集まって力を出し合って、これからもやっていきます」と話す田尾さん。川内川からはじまるまちづくり。みんなでこの場を一緒に盛り上げていきましょう。

リポート3に続きます!